審判離婚とは、離婚調停が不調に終わった際に、家庭裁判所が職権で離婚について審判を下し、それによって成立する離婚のことを言います。
離婚調停が不調に終わった場合でも、調停を行ったことをもって調停前置主義の要件が満たされるので、当事者は離婚訴訟を行うことができます(裁判離婚、民法770条)。
しかし、家庭裁判所は、相当と認める場合に職権で離婚について審判をすることができます(調停に代わる審判、家事事件手続法284条1項)。これによって成立する離婚が審判離婚です。
家庭裁判所による審判が下された場合に、当事者がかかる審判に不服がある場合は、2週間以内に異議を申し立てることによってその効力は失われます(同法286条1項、2項、279条2項)。したがって、審判が下されたからといって、その審判を甘受しなければならないわけではないので、その点には注意が必要です。
なお、実務上、この審判によって離婚するケースは稀であり、その利用数もごくわずかです。
弁護士 福原剛は、「離婚調停 不成立」、「審判離婚 手続」、「審判離婚 届出」、「審判離婚 異議」など、離婚に関する様々な法的問題を取り扱っております。千葉県、特に千葉市中央区を中心にご相談を承っておりますので、お困りの際はお気軽にご相談ください。家族の間のお困り事を解決いたします。
審判離婚
弁護士 福原 剛が提供する基礎知識
-
別居中の生活費
「夫のDV(家庭内暴力)に耐えきれず別居している。経済的に苦しいのだが、生活費を請求することはできるの...
-
DV夫(妻)と離婚する方法
「夫から経済的な立場を理由に威圧的な言動を受けている。もう耐え難く離婚したいが、どうすればよいだろうか...
-
性格の不一致を理由に離...
性格の不一致は、離婚原因として最も多く挙げられています。 離婚には夫婦の話し合いによる協議離婚と、裁判...
-
住宅ローン
夫婦の共有財産として持ち家がある場合、その住宅ローンをどのようにするか、離婚の際に問題になることがあり...
-
遺留分を請求されたらど...
親族が亡くなった際、相続で揉めることは珍しくありません。 この際、大きな決め手となるのが遺言ですが、実...
-
生前の遺留分放棄|具体...
遺留分とは、財産の相続に当たって、民法上の規定により被相続人の兄弟姉妹以外の法定相続人に最低限保障さ...
-
審判離婚
審判離婚とは、離婚調停が不調に終わった際に、家庭裁判所が職権で離婚について審判を下し、それによって成立...
-
遺言書にはどのような効...
遺言とは、被相続人の生前最後の意思表示を死後に遺したものです。通常遺言書には、誰にどの財産を譲り渡すか...
-
成年後見人(成年後見人...
成年後見人の仕事には、大きく分けて代理権の行使と、同意権・取消権の行使の二つが存在します。この仕事は、...